友人の舞台を観に行った。そこは、おいしいコーヒーも、おいしいドーナツもある街。全然馴染めないけど、誰もそれを気にかけてくれない感じが、どこか旅先に来たようでよかった。
観終えたあとは胸の高鳴りが止まらず、この気持ちを誰かと分かち合いたいような、自分だけのものとして守りたいような気持ちになって、慣れない街の初めて入る店で、夕方から一人でお酒を飲んだ。案内されたのが店の奥の、カウンターの端のラジオの前で、店員さんと常連と思しきお客さんとの会話もBGMにしながらゆっくり過ごした。
帰り道、私の知らない街で、知らない生活が続いていること、いまの生活がこの世のすべてではないことを、雑踏のなかで考えていた。ほろ酔いで足取りも軽い。とてもいい日だった。
??♀?

