Palestine Now

四方田犬彦の本を読んだのはポール・ボウルズの翻訳が最初だったと思う。もういまから10年前の話で、ABC六本木の外国文学コーナーに並ぶボウルズの新装本を何度も手に取っては眺めていたのを思い出す。その後タンジールで彼の住まいを訪ねたりもしたっけ。

そこまでボウルズに夢中になったのは四方田先生に負う部分が多い。その後、しばらく彼の著作からは遠ざかっていたけど、「ハイスクール1968」で久々にその思索のルーツに触れ、さらに今回図書館で偶然「パレスチナ・ナウ」と出会った。

見たことも聞いたこともない映画に関する評論なのに、どうしてこんなに面白いのだろう。しかも重複する内容も多い。だけれども、普段パレスチナとかイスラエルという言葉からは何も想像できなかったのが、ひとつのヒントを与えてもらった。というか、やはりそうだよな・・・と合点するという感じに近い。映画というアート・フォームを通じてパレスチナ、イスラエルを考えてみると、そこにひとつのビスタが開けるのだ。スゴイ。

椹木野衣の岡本太郎論「黒い太陽と赤いカニ」に続いて、いまの私に「大当たり」が2本続いた。

パレスチナ・ナウ

untitled

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昨日、夜勤明けでいろいろ作業してたせいか夕食後、ものすごく眠くなり、そのまま就寝。午前2時ころに目覚めたので、サッカーでもやってるかと思いきや、何もなし。しかたなく、煎餅を齧りながらツアー・オブ・カタール再放送を見る。ベルギーのボーネンは男前に加えて、ゴール前のスプリントにめっぽう強い。

きょうは午前中、市役所でいろいろ手続き。午後は子どもたちとサッカー、そのあと長男の水泳教室。一緒に行った次男は見学中ずっと寝てた。

今夜はミラノ・サンレモ。

2000km

本日夜勤明けの帰路で2000キロ到達。太ももの裏側が痛い。

映画「Breakfast on Pluto」。ニール・ジョーダン監督による母親探しロード・ムービー、といっても前半はとにかくカットが多く、テンポが速い。これが観客をストーリーに引き込む「匠の技」なのだろうか。ゲイ、IRAといったジョーダン監督の定番キーワードは欠かせない要素みたい。

ロード・ムービーっぽいといえば、風俗店のマジックミラーを挟んで、自分が父親であることを私生児として育った青年に告白するというシチュエーション。これは「Paris, Texas」で夫が失踪していた妻に訥々と告白するシーンとほぼ同じだ。あのシーンのライ・クーダーのサウンドトラックはすばらしかった。

このPlutoもサウンドトラックが楽しい。何といってもニルソンが3曲もフィーチャーされているのだ。しかも「Without You」でもなく「Everubody’s Talkin’」、「Coconut」でもない。いずれもかなりシブい、ニルソン好きをうならせるセレクションかと思う。わたしはニルソンの楽曲をフィーチャーした映画に弱い。

forgotten

ジュリアン・ムーアはわたしの好きな女優のひとりだけれど、「The Forgotten」これはつまらなかった。ジュリアン・ムーアじゃなかったら最後まで見られなかったと思う。どうしてなんだろ。

だいたいセリフがつまらない。そしてストーリー展開もトホホ感たっぷり。親子の関係を描いた作品には滅法弱い私だが、涙腺がすこしでも緩むようなシーンは皆無。ラストに近いところで敵役が飛んでいってしまうシーンにいたっては、もう笑ってしまう。あんまりだ。

さらに最近デプレシャンの「Kings & Queen」を見て思ったのは、何気ないカメラワークなんだけれど、とても印象的な映像ってあるよなあってこと。「The Forgotten」にはそういったものが一切ない。なんというかイマジネーションを映像化したって感じがしない。もうすでにあるお話を何とか映画にしてみたのでしょうか。

taro

雑誌「中央公論」に連載されていた椹木野衣の岡本太郎論は、連載を見つけたときには興味を引かれたものの、1回分だけ読んで、そのまま忘れてしまっていた。椹木といえば「へルタースケルター」という印象があって、たしか読んだはずなのに、なにも覚えていないなあ・・・などと思いつつ。

そしてつい先日図書館でその連載記事をまとめた単行本「黒い太陽と赤いカニ」を見つけ、読み始めると、面白くて一気に読んでしまった。んーすごい、これは岡本太郎という生き様をするどく分析して、そこからとてつもなく大きなスケールの想像力、価値観を描き出してみせる渾身の名著だと思う。

handle

s30

今シーズンの自転車レースが、ツアー・オブ・カタールではじまったそう。Jスポーツのダイジェスト番組で殺風景な土地を走り抜ける自転車を見た。あー、下ハンドルはこういう感じで握るのか・・・と映像を見て納得。

ドロップハンドルの下の部分はこれまでほとんど握ったことがない。乗り始めて最初のころに何度か試したことがあるけれども、ものの5分もしないうちに腰に痛みを感じて、長い距離は走れなかったから。

このごろは腰の筋肉もついてきたのか、TVで観た感じで握って走ってみると、サドル上の尻位置も安定して、踏み込む力がうまい具合にペダルに伝わるではないか。ハンドル上部から下部にポジションを変えるだけで、ケイデンスも1割くらいアップしている。ハーっうまくできてるわコレといまさら感心。

いままで雑誌などで、基本姿勢の写真はたくさん見てきた気がするけど、実際に動く映像を見てはじめて、その肝心なところが理解できた。

safari park

safari

先週末は、富士サファリパーク経由御殿場温泉リゾートで行楽。一番面白かったのはガイド兼ドライバーのおにいさんでした。お土産にサファリショップでなぜか、わさび漬けと野沢菜漬け。昔は絶対に何も買わなかったような店だが、最近は逆にオモシロイ商品を探している。みやげ物は目に付いたときに買っておくのが吉なのだ。

tv-out

ヨドバシで購入したケーブルを使って、先日ヤマダ電機で買った安物25型ブラウン管TVをPCのビデオカードに接続。Windows上からGeForce系カード付属の設定ソフトを使うと簡単にTVにPC画面が映し出された。しかし、どうも画面が青味がかった感じ。映画DVDを再生してみると、あきらかにオリジナルのカラーと違う。そこでTVウィザードという機能を使って再設定を試みる。

まずPCとTVの接続方法の選択で、コンポーネント・コネクタというのを選択すると、精度タイプの選択画面が現れる。そこでTV画面を見ながらプレビューで適当な値を選択して完了。これまでよりだいぶ大きな画面でリージョン1のDVDが見られるようになった。

つぎはPCをDVDレコーダーとして使えるようにしてみようか。

賀茂鶴

kamotsuru

次男坊と小金井公園。酒より高い貝柱はさすがにおいしい。途中雨がぱらついたので早々に退散。帰宅後、次男の自転車を軽く整備する。

1600km

このまま行けば、あと半月くらいで2000キロだ。だいぶ慣れてきたのだけれど、つい先日(飲みに行った翌日)コンディションが悪かったせいか、最高裁判所へと向かう横断歩道で信号待ちしようとして初「立ちゴケ」した。

わたしの自転車はビンディング・ペダルというもので足がペダルに固定されているので、地面に足を着けるときには、ガキッと力を入れて踵をひねり、きちんとペダルから足を外さないと、そのまま自転車と一緒に倒れてしまう。これがけっこう情けない、まるではじめて補助輪を外して転んだ子どもみたいなのだ。

夜だったので、人通りも少く、指さして笑うひともいなかったのが不幸中の幸いか。すぐに立ち上がったものの、右のブレーキが内側に曲がってしまっていて、あちゃーと思ったけれど、グイと力を入れたら元通りおさまった。その後、変調を来すこともなく乗りつづけているので、ダメージはシフトレバーの上部に傷が付いたくらいで済んだみたい。

夜勤明けのきょうは風が強く吹き荒れ、走りながら横風に流されることしばしば。いつもより時間がかかった。武蔵野税務署のまわりには路上駐車を取り締まるためか警官がところどころで待機していた。そんな確定申告の季節なのだ。

わかやま絵本の会から熊楠本が2冊届く。

はじめて写真屋でデジカメの画像をプリントしてみた。L版で1枚37円。少々高く感じるけれども、フィルム代が要らないのと、大量に自分で印刷する手間とインク代、用紙代を考えるとそんなに悪い値段ではないと思った。確実で早いし、いわゆる印画紙に「焼き付け」てくれるので、プリンターとは違う風合いがあるように感じた。ついでに四切りの大判も1枚だけ頼んで、安い額縁もあわせて購入してセットしてみた。こうしてみるとやはり写真はデータより紙焼きの方がずっといい。