今月読んだ本 メモ

夜勤明けの帰り道に近所の古本屋(ゲームソフトとかCDなんかも扱ってるチェーン店)に立ち寄って物色。読み終わったばかりの日本語が亡びるとき―英語の世紀の中でが安く出てたけど、これを買うお金で日本近代文学の作品を手に入れる方が著者の思いに適うだろうとパス。店内で周回を重ねながら谷崎、鴎外などパラパラめくってみたけど、コレってどれも確実に図書館にあるよなーとやはりパス。

けっきょく一番欲しかったのが「日本の古典を読む」シリーズの雨月物語・冥途の飛脚・心中天の網島。前に現代語訳 曾根崎心中 (河出文庫)を借りて面白かったので、現代語訳の近松モノを探してたのだ。が、ちょっと高かったので、ものぐさ精神分析 (中公文庫)を買う。これも絶対図書館にあるけれど、読むのに時間がかかりそうだから、というよりじっくり読みたかった。

そう、小金井市立図書館の貸し出し期間は3週間と十分なのだけれど、借りられる冊数に上限がないので、ついつい借りすぎてしまい、けっきょく読まずに返さなくてはならない本も多い。さらにヘーゲル・大人のなりかた (NHKブックス)とか、哲学・思想関係の人気書籍は傍線など書き込みが多かったり、読むのに時間がかかるので、なるべく厳選して購入して読みたいのです。生き延びるためのラカン (木星叢書)は、ちょっと前に図書館で借りて読んだあとで買った。

いまは吉祥寺「百年」のエサ箱で発見したハワーズ・エンド。へたな哲学入門書より難解なところもあるけど、そこが味。もともと吉田健一に漠然とした憧れを抱いているので、ブライヅヘッドふたたびとかも手元において愛でたいと思ってるのだよ。

そのほか・・・

勇気の季節 (ハヤカワ・ノヴェルズ)
ヤングアダルト向けってなんだ?ロバート・B・パーカーに思い入れがないと肩すかし。マニア向けかと。

天才 勝新太郎 (文春新書)
とっても面白い。ただ、大麻所持事件がさらっと流されてて、作品へのコミットメントとのアンバランスが気になる。天才と仕事するって大変なのよねー、分かるわ。それにしても、映像を作る人たちの物語は興味深い。フェリーニとか宍戸錠のバイオグラフィを思い出した。