washi

日本橋の職場からJR神田駅に向かう途中にある小津和紙博物舗という場所では店頭で紙漉きの実演をやっていて前から気になっていた。夜勤明けだといつも10時前に店の前を通りかかり、開店前ということで、これまで機会がなかったが、先日はちょうど10時ぴったりに店の前だったので入ってみた。

母親が書道をやっているので、何か買ってみようかとおもったけれど、その種類があまりにたくさんなので驚いた。迷っていると、店員のおばさんが近づいてきたので、いろいろ訊いてみると、このおばさんがまたすごかった。文字通り立て板に水で次から次へと商品を目の前に広げながら、「こちらは越前の、こちらは土佐で最高級品になります・・・云々」。習字に使う薄い紙が一枚231円とかする。説明によるとパルプをほとんど使わず、手漉きで仕上げたものがもっともグレードが高いということ。原料の産地ということもあって、土佐にいいものが多いとのこと。

もちろん、練習用には台湾や中国産のものがあり、こちらは一枚3円とかだから100枚でも300円と激安なのだ。最高級品を一包み100枚とか買うと2万円超えてしまう。この差はわたしには分からないけれど、にじみとか書きやすさが全然違うらしい。店内には試し書きのコーナーもあるので、上級者は確認した上で購入することができる。まさにプロショップにド素人が足を踏み入れてしまったのだ。でも店員のおばちゃんはこちらの恐ろしく初歩的なつまらない質問にも丁寧に答えてくれ、これもまたプロの対応だった。

時間がなかったので2階にあるギャラリーには寄れなかったが、あのおばちゃんの説明付きで見てみたいものだ。創業は1653年、354年前。1階のトイレの広さも半端ない、スゴすぎる。

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