図書館で見つけた秀逸な絵本。岩波文庫で読める原著もその文章が楽しく、深いのだけれども、言い回しが古く、いかんせんとっつきにくいことは否めない。十二支についての本をまとめた特集コーナーを作っていた図書館で偶然見つけた。妻に言わせると絵はちょっといまいちのものがある。いくつかの作家が分担しているようで、たしかに最後まできっちり描かれたというよりも、短時間でやっつけた感じの絵が目立ってしまうのは残念なところだけど、子ども向けに翻訳された文章は何より楽しく、原文のエキスは伝わってるのではないだろうか。
ぜひ手元に置きたいと思ったが、出版はインディペンデントの「わかやま絵本の会」というところで、運営サイトに記載されていたメール・アドレスに問い合わせのメールを送ったが、あて先不明で戻ってきた。
しょうがないので奥付にあった電話番号に電話したところ、あっさりつながり、訊いてみたら在庫分があるかもしれないとのこと、昨年出たばかりという「おしえてわかやま 熊楠編 南方熊楠100の名言」と併せて送ってくれるよう頼む。Eメールのやりとりはすばやく、簡単だけれども、電話で人と話しながら注文するのは、相手の人柄とかが伝わってきて格別の感覚がある。こういうのが失われてしまうのは惜しい。