Memo

鎌田東二 「宗教と霊性」

p.266
キリスト教、イスラム教など顕教は教えの中心点と骨格を明確にして、ある型の人々をなびかせていく、大きな伝達力がある・・・

一方、シャーマニズム、密教的なものはイニシエーションの構造が秘密になっているため、限られた少数の人間にしか伝達できない。伝達力は弱く、時間がかかるが強い効果あり。創造性が発揮できる可能性は、顕教的宣伝方法より高い。

大きく世界宣伝をしていくような顕教的な宣伝のあり方は今、挫折と転換点を迎えている。もっと密教的な伝達方法とネットワークが必要。この密教というのは、真言密教とかチベット密教というような狭い意味ではなく、宗教体験の根幹にある瞬間的な情報処理と伝達のあり方を指している。

p.301 中沢新一との対談。中沢コメント:
20世紀は新しい世界と新しい共同体を作らなくてはならない、というテーマがあった。資本主義を批判し、都市を批判。都市的な生活が人間を破壊してしまう。都市的なるものと農村的なるものの対立を乗り越えて、新しい世界を作るとぶち上げた社会主義。ナチズム、シオニズム、ポルポトもみな同じ・・・

「そうした土地と都市の問題をずーっと抱えてやってきた。それが今全部はじけちゃって、人間はみんなバカになってしまっている。今の日本も今の世界もバカだよ(笑)。ビジョンもないしね。なぜビジョンがないかというと、情報と資本が作る都市生活というものを超克していくような原理を何も思いつかないから。
こういう問題を孕んだ、日本の共同体運動というのは、たいていみんな失敗して、今のポストモダンの白痴状態に突入しているんでしょうね。」

Leave a Reply

Your email address will not be published.

This site uses Akismet to reduce spam. Learn how your comment data is processed.