通勤時間はバイクでも電車でも1時間くらいになる。バイクの場合はいろいろ経路を試してきたけれども、最近はもっぱら井の頭通りから甲州街道というシンプルな道ばかり通っている。じつはこのコースは最短コースではないし、時間的にいつも早く走れるというわけでもない。はじめのころは五日市街道から青梅街道、靖国通りといったコースも走っていたけれども、あまり長続きしなかった。こちらのコースの方が距離的には短いはず。
五日市街道はとくに歩行者との距離が近く、いつ何が飛び出してくるか・・・という不安感が大きい。それに比べると、甲州街道などはほぼ自動車専用なので、あまり歩行者のことを気にしなくてすむ。だから比較的疲れが少ないのかなあ・・・などと思っていた。
でも中沢新一のアースダイバーとか読んでいると、もしかしたら古代の記憶がわたしの運転に影響を与えているのかもしれないなあ・・・などと考える。Wikipediaなどで調べると、やはり甲州街道のほうが参勤交代やら、なにやらいろいろな人が通ってそれなりに沈殿しているモノが多いようだ。ある程度のスピードで走っていると、建物とか店、人などはあまり目に入らない、というか注意しているヒマがないから、走っているときに感じる風とか空気(排気)などでその道の印象が決まる。そしてその結果、井の頭通り?甲州街道のほうが私の感覚にフィットするのだ。不思議な過去の記憶がわたしの通勤路を決めているのかもしれない、と思うとなかなか楽しい。