一昨日、音楽評論家の萩原健太さんにエルヴィスに関して短いインタビューをすることができた。そのとき、音楽を聴くのに勉強する必要なんかないけど、日本に生まれ育った人がアメリカの音楽を楽しみたいと思ったら、エルヴィスとボブ・ディランは聴いておいた方がより楽しく聴けると彼は示唆してました。アメリカでは、そのふたりのアーティストに関しては体で覚えさせられるらしい。(たぶん日本では気づかないうちに美空ひばりの唄、スタイル、生き様がインプットされるように。)たまたま、図書館で音楽書特集をしていてボブ・ディランの伝記「ダウン・ザ・ハイウェイ」を見かけて読み始めたところ。いまはディランがミネソタ大学の学生を辞めるところなのだが、これがすごく嫌な奴として描かれてる。(当然、ディランはこの本のための協力を拒否したそうだ)才能はあるけど、時に傲慢で人のものを平気で盗む、混乱した女性関係など、本当にショウもない野郎だ。だいたい伝記物を読んでいるとその人物に親近感が沸いてくるものだが、どちらかというと別の生物の観察リポートとでもいった感じがしている。