夜勤明けのきょうは長男の誕生日、好きなチキンカレーとケーキでお祝い。
阿刀田高の「コーランを知っていますか」はかなり気さくな解説本だ。余裕のないイスラム関係者からしたら、激怒ものかもしれないが、イスラム文化とは縁遠いわたしには分かりやすいことこのうえない。
Bent my ear to hear the tune and closed my eyes to see
はじめてアトム・エゴヤンは、98年の春セビージャの映画館で観た「スウィート・ヒアアフター」だった。2ヶ月くらいスペインに滞在していたとき暇つぶしに。スペイン語字幕だったと思う。実はスペインで上映される外国映画が、ほとんど吹き替えバージョンなのを知らずにマドリッドで「LAコンフィデンシャル」に行き、あらら全員スペイン語でしゃべっている・・・という苦い経験をしていたので、このときは向こうの「ぴあ」みたいな雑誌でちゃんと調べていったのを覚えている。
「秘密のかけら」の前作にあたるのが、「アララトの聖母」。だいぶ前から手元にあったのだけれど、パッケージのデザインが重々しくて後回しにしていた。見た後に思ったのが、DVD表紙にも登場している母親役の女優の濃すぎる存在感。とにかくウザイ。そういう演出なのかも知れないけど、また観たいとは思わなかった。
自身アルメリアの出自を持つ監督の力作といえば、そうだろう。緻密だし、完璧に近いし、登場人物の関係などもすごく考えられている。重すぎるテーマのシンボルとしてのさまざまな人間関係のハブとなる母親役には、まさにぴったりの配役。しかしその重さゆえ、彼女のシーンになると映画は沈滞しテンポ感が悪くなるような気がした。私はもうちょっとバランス感がほしいなあ。
ちなみに「LAコンフィデンシャル」は、いまだに英語バージョンで観ていないので、わたしの印象はかなり珍妙なままだ。
これまで観た彼の作品は、だいたいがスコットランドが舞台になっていて、いつも強い訛りの英語という印象があるけど、「やさしくキスをして」も同様、そういう意味ではローチ節。ラブ・ストーリーを基本にしつつ、宗教と家族がどれだけ個人の生き方に大きな影響を与えるか、についてローチ御大が映像化してみせる。なかなか秀逸なラスト・シーンにホロリと来てしまうのは年齢のせいかも知れないなあ。
DVDを観たあとで、いろいろ検索していたらケン・ローチが今年のカンヌでグランプリを受賞したことを知った。日本公開はちょうど今月なのだが、東京ではわずか2つの映画館でしか見られないらしい。ローチのマーケット規模にふさわしいのかも知れないが、カンヌ最高賞を受賞することが分かっていたら、もうちょっと増えていたのかも。
それからクストリッツァの新作が今年公開されてたこと、欧州映画事情に疎くなっている自分にも気づいた。多額の広告費が使われる大作の状況はTVなどで嫌でも目にするけど、ヨーロッパの優れた作家の動向については自分で調べないとダメみたい。
ちょっと前の記事になりますが、ドクター中松氏インタビュー。気の利いたコメントのリンクも必読か。
自転車前輪のパンクを直した後、前から気になっていた破れ障子を繕う。ホームセンターで購入して、ほったらかしになっていた障子紙はすっかりホコリを被ってしまっていた。そして、同時に買ったはずの両面テープは見つからず、実母よりヤマト糊を水で溶いて刷毛でやると良いとのアドバイスを受け、適当にやってみた。ひとつの升目が大きめなので、切り出すのが面倒くさいけど、後ろの見えない部分なのでかなりアバウトでいいみたい。ポイントは張ったあと霧吹きで軽く湿らせてやること。乾くとピンとはる感じになる。障子紙と糊というのは、本当にスグレモノであることを痛感。当然のことだが日本の風土にバッチリなのだ。張り替えた障子紙は気持ちいい。
あまり水をやらず、直射日光にも当てないのがよしとされているのに、久しぶりだからと水を与えて、たっぷり日光浴させた先代は、その後数日してお亡くなりになった。わたしが悪い、スマン。後継ぎを近所のホームセンターで購入。サンセベリアといえば、出てきたころはずいぶん高価だった印象があるけれど、最近は比較的安く売られているようだ。
帰り道に図書館でサイクルスポーツ最新号と先月号を読む。安く売っているが、広告の多い雑誌。あっという間に終わる。レースの記事も読まないので、ほとんど読むところは限られているせいもあるが。ただ私の知っているだけで自転車雑誌は3誌以上あるけれど、これだけインターネット上で情報交換が行われているのに、どんなニーズがあるのだろうか。どれも似たような雑誌だし。ひょっとすると消費者はメーカー広告を買っているのか。だとすれば雑誌が売れなくなるのも分かる。親鸞本を借りるか迷ったが、ダイベックの「シカゴ育ち」を読み終わってからにしようと思いとどまる。
昼食は家に帰って餅入りうどん、おいしい。
再びサンセベリア、付属の鉢はプラスチックのものだったので、陶器のものに移し変える。植え替えなんて何十年ぶりだろう。いちおう園芸学部卒なんですけどね。
職場の近く、きょうから椙森恵比寿祭、ベッタラ市。朝から大量のベッタラ漬けが運び込まれていた。仕事が終わって、近くを通ったけれど、いつもは空っぽになる夜の道が散策をしたり、片づけをする人たちでザワザワしていた。