ぼくには女とは何かということは分からない。ぼくとしては、自分自身の欠如を女性に投影するという意味で、女性の中にいつも自分自身を見ている。女性はぼくたちが持っていないものを代表しているんだ。しかし、ぼくたちは自分が持っていないものが何なのか分からないために、結局、自分自身の闇を彼女たちに投影することになる。ユングは、男性の闇が始まるところには女性がいる、と言っている。イタリアの男は、カトリック教会の影響で相変わらず子供のままだし、女性に比べて自己認識に欠けているから、その巨大な闇を女性に投影しているんだ。
フェデリコ・フェリーニ