Too Old To Enjoy

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英語に「Adultrate」という言葉があります。「アダルト」つまり大人ですから、「大人になる」という意味かと思ってましたが、正しくは「混ぜ物で・・・の品質を落とす」ということを知りました。ある意味、「大人になる」ということは、いろいろ混じりあって(経験して)純度が低くなること、と考えると奇妙にフィットする感じがしてきます。天才栗田くんから借りた片山恭一「世界の中心で、愛をさけぶ」を読みました。しかし、どうやら僕は愛をさけぶには、歳をとりすぎてしまったようです。この作品は多くの「若者たち」の共感を呼んでいるそうですが、残念ながら僕は共感できるところがほとんどなかったのです。読んでいる間、いつも頭の片隅にジョン・アーヴィングのことがちらつきました。というより2003年からJ.I.信者となった僕にとっては、現在すべての文芸作家がアーヴィングとの比較対象になってしまい、ほとんど勝ち目はありません。この症状がいつまで続くのか分かりませんが、大江健三郎ばかり読んでいた時期もあったので、これもいつかは過ぎてゆくのでしょう。そのときまた手にとってみたい。