ヘンリー・ミラーを読んでみたかったのだが、行きつけの図書館にはちょうどよいポータブルな「南回帰線」が見当たらず、集英社の分厚い本を借り出した。本の厚さ、重量に反比例して携帯性が当然著しく低下するため、読むスピードが落ち、結局冒頭に収録されていた「グレート・ギャッツビー」しか読まずに返却期限が来てしまった。
ギャッツビーは野崎孝という大御所の翻訳なのだが、ちょっと辛かったなあ。とくにギャッツビーが死ぬシーンは、村上春樹の翻訳を立ち読みして、ようやく理解できた。これだったらオリジナルの英語を読んだほうが良いような気がした。
その点、フランス語はまったく分からないので、妻の実家にあったサンテグジュペリ「夜間飛行」は、これまたアンティークな堀口大學訳だったが、あきらめて読めた。違う翻訳で読んだらきっと印象が変わるだろうなあと思いつつ。小金井図書館に全集があるようだ。
きょうは山田風太郎、山本周五郎、三浦綾子、吉本隆明、阿刀田高を借りた。