あらためてSho’s Barの記事を読み返した。それくらいショックだった、悪い意味で。自腹で映画を観に行くのは久しぶりだったし、ナタリー・ポートマンの新作、しかもこの作品でオスカー受賞してる(たまたまWOWOWの生中継で受賞の瞬間を見ていたので印象に残っていた)のだ。期待するなというほうが無理だ。上映の45分前に家を出たので、ギリギリ間に合うタイミングだったが、中央線はなぜか遅延していて、乗れなかったはずの電車に間に合ってしまったのも、これは何かついてるなーと感じさせる原因だった。チケットはWebで予約済みだし、伊勢丹地下の食品売り場で八海山のワンカップも入手、あとはゆっくりすわって映画を楽しむだけだったのに。
冒頭から病的なナタリーが炸裂して、おおーすげ、と思ったのは数分間だけ。ハンドキャメラ、アップの映像ばかりで少々ウンザリ気味なまま、残りの時間を過ごすことになった。いくらナタリー好きとはいえ、大画面でここまでアップばかり見せられるとね。バレーなのに映るのは顔と足先だけ。もうちょっと空間演出みたいなものを見せて欲しかった。家のTV画面でもう一度見直そうかしら。感情移入できそうなリリィとかも、あれ?幻想シーンだったの?って、宙ぶらりんにさせるのよね、なんというひどい演出。そして登場人物の誰ひとりにも感情移入できないまま、シャイニングばりの幻視シーンと皮膚を引き剥がして血を流すようなシーンが交互に出てくるのを眺めながら、時計を何度も見ました。もうホント途中で退席したくなった。監督は何が表現したかったのだろう?エンドロールが始まったと同時に逃げるように会場をあとにしたのは生まれて初めての経験だ。