7-14:
「今夜、空いてる？」ってLINEが来る。
別に特別な意味はない。多分、俺じゃなくてもよかったんだろうなって思うけど、
それでも誘われると、なんとなく断れない。
夜の街はいつもみんな何かを埋めるために動いてる
寂しさとか、虚しさとか、ただの退屈
例外じゃない自分
シャンパンの泡が弾ける音と、誰かの笑い声が交差する。
「楽しい？」って聞かれるたびに、「楽しいよ」って答える。
嘘じゃない。でも、本当かって聞かれたら、ちょっとわからない。
帰り道、タバコに火をつけて、ふと思う。
今日の俺は、誰かの寂しさを埋められたんだろうか。
それとも、自分が埋めてもらってたんだろうか。
まあ、どっちでもいい
夜が終わるころには、全部どうでもよくなる。
明日になれば、また同じ夜が始まる。