母の緩和ケア病棟への転院と、緊急時に延命治療はしない書類へサインをした。

lllusioninthehead:

母の緩和ケア病棟への転院と、緊急時に延命治療はしない書類へサインをした。

肋骨の神経を圧迫し続ける癌は肥大を続け、長い痛みとの闘いを母に強いている。

どんな強い痛み止めも効かず、母にとっては煉獄の苦しみだろう。

年明けから始まった痛みは強さを増して母から生きる気力を奪っていく。諦めろ諦めろと言っているかのようだ。治療を決めた時にあった生きる意志はいまどのくらい残っているのか。

運動もせず粗末な食事を摂りどうにかなるほど甘くない。望みが行動や思考に表れないのが母の悪いところでいまはら他人に変えられるはずもない。

栄枯盛衰なく、人はずっと生きることができない。古い世代は若い人たちの足を引かず、ただいなくなる。それで良いと小さい頃母が言っていた答えがいまここにある。

小さなおばあちゃんがなくなり、現役世代の負担が減り、次の命に使えるお金が増える。

それだけだ。誰かに迷惑をかけずに完ぺきにとまではいかないが、平均余命より20年近く死ぬ母はそこだけは有言実行の人だ。

1日実家にいるだけで母の友人が何人も差し入れにくる様子をみると母の人生に思いを馳せずにいられない。ありがたい思いと煩わしく思っている母と、当事者でないからできる優しさを疎ましく思ったり、やはり嬉しかったり。二律相反で、両極端なものが同時に存在するということを思い知らされる。人間はカオスなもんだな。

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