だが、その芸術なるものも私とは縁がない。私はただ、何かに溺れるだけなのである。あるときは革命に溺れ、女に溺れ、絵に溺れ、いままたモダン・ジャズに溺れかかっていることは前回に書いたとおりである。芸術なんて…

だが、その芸術なるものも私とは縁がない。私はただ、何かに溺れるだけなのである。あるときは革命に溺れ、女に溺れ、絵に溺れ、いままたモダン・ジャズに溺れかかっていることは前回に書いたとおりである。芸術なんてものは私には必要がない。

そんなものは、それを飯のタネにしている批評家あたりに任せておけばいい。私には溺れる対象だけが必要なのだ。人生とは所詮、何かに気を紛らせて生きているだけのことだという気が私はする。

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