“薫堂さんは2009年に東北芸術工科大学で企画を専門に教える「企画構想学科」を立ち上げられています。そこで「ブランディング」について学生に講義した内容を紹介していたのですが、これがとても興味深いものでした。 授業でカレーを出し、そのカレーを作った鈴木さんという女性を生徒に紹介した薫堂さん。そして、鈴木さんがそのカレーをどうやって作ったかを簡単にインタビュー。その後に「このカレーが食べたい人」と聞くと、手を挙げる人は誰もいなかった。薫堂さんは「この後、ある情報をみんなに伝えたら、きっと食べたくなります」と言った後、鈴木さんに色々な質問を投げかけていきます。 小山「息子さんは何をされていますか?」鈴木「野球をやっています」小山「どちらにいらっしゃいますか?」鈴木「アメリカにいます」小山「息子さんのお名前は?」鈴木「ありふれた名前で、一朗という名前です」小山「そう、この方はイチロー選手のお母さんです。イチロー選手が『朝カレー』と言っているのはこのカレーのことです。はい、このカレーが食べたい人?」 今度は学生全員が手を挙げたそうです。 薫堂さんは「これがブランディングというものです」と教えたのです。”