“# 「結果ばかり気にするとその途中で見られるおもしろいものを見逃すんど」 結果がでなかったらどうしよう、と悩む斉藤さんに漁師さんが言った言葉。どうなるかわからないことを心配するより、その過程を楽しむべき、という彼らの知恵です。 漁が失敗に終わるかもしれない、とくよくよしていたら珍しい魚も見逃して損をするぞ、と漁師さんは言います。「そういう途中でおきることはあとで必ず役に立つ」と漁師さんは力説します。ちなみに、彼らにとっての「役に立つ」は「キャバクラでウケるんど」ということらしいですがw。
# 「人間はの、感情をコントロールできるんど」 マグロが捕れない日が続いても漁師さんは平然としています。「心配じゃないんですか?」と斉藤さんが聞くと、「人間は犬じゃない、感情をコントロールできるんだ。うまくいかないときにコントロールできんでどうする」と逆に返されます。 よく考えれば確かにそうなのですが、普段の仕事では必要以上に「うまくいかないこと」に反応しすぎかもしれませんよね。上司に怒られてひどく落ち込んだり、はては雨が降ったら憂鬱になる、といったこともあるかと思いますが、漁師さんの話をきいているとそれらも小さいことなのかな、と思えるようになります。
# 「努力はたいてい報われんぞ」 「たいていの人が言う努力は、3回に1回うまくいくようなことを望んでいるように聞こえるの」と漁師さんは言います。しかし、自然を相手にしたマグロ漁では100本の釣り針に1匹かかるぐらいです。 結果を期待しすぎて努力すると、うまくいかなかったときにがっくりきてしまいます。過剰な期待はストレスをためるだけ、というのが漁師さんの主張なのです。
# 「便利になれば幸せになる、というのは全部幻ぞ」 むしろ不便な方がみんなで助け合ったりして、心の中に幸せを感じるし、難しいこともできるようになるんど、と漁師さんは言います。便利ばかりを追求して人とのコミュニケーションを考えないようになるのは問題だ、という考えですね・・・確かに。
# 「海の上での『死』はすぐ真後ろにいるんど」 「陸の人にとって死は遠い存在かもしらんが、海では違う」と漁師さんはいいます。どんなに小さなミスでも船は沈む、だから釣り針を磨くような作業であっても心をこめないとだめなんだ、と口をすっぱくして斉藤さんに伝えます。小さなミスが致命的なトラブルに発展する可能性がある、と肝に銘じながら仕事をしたいものですよね・・・。
# 「いつもそんな風にそっけなく答えちょるんか?」 「暑いのぉ」という船長さんに「赤道ですからねぇ」と答える斉藤さん。そんな受け答えじゃだめだ、と船長さんは叱り飛ばします。「赤道だから暑いのは俺でもわかっちょる。そうじゃなくて、挨拶じゃ、そこから会話を始めよう、という合図なんじゃ。なんでもいいから思いつくことを言え」。 ストレスをためないためにはなにげない会話が大事ですよね。普段のちょっとした会話で何に気をつけるべきかを教えてもらいました。
# 「間違いを指摘するのは誰にでもできるど」 船内ではお互いにほめあう文化がある、と斉藤さんは気付きます。そこで漁師さんにその理由を聞きます。「間違っていることを指摘するのは誰にでもできる。でも昨日できなかったことを今日できるようになったら、ほめられるのは毎日見ているおいどーにしかできん」。だからほめるんだ、その方が気持ちが良かろう、と彼らは考えているのです。これもストレスをためない秘訣ですよね。”? idea*idea – 【書評】 会社人生で必要な知恵はすべてマグロ船で学んだ (via yaruo) (via ssbt) (via markie) (via ginzuna) (via noboko) (via sryuuki, mnky)