“寿司の世界で価値が高いのは、「ミョウバンを上手く効かせたウニ」になっています。産地の新鮮なウニでもなく、塩水ウニでもないのです。この点に、魚の世界とは違う寿司独特の世界観が詰まっているように私は感じています。 それは、「寿司は、様々な食材を世界各地から1カ所に集めて味を追求するもの」だということです。 一貫一貫が小さく、一食の中で様々なネタを楽しむのが本来の寿司の形です。ネタを集める際に鮮度が落ちて生じてしまう生臭さは、酢飯で中和して補います。 そして、人口も多く需要の高い都市部に流通した際に寿司で美味しくいただける素材には高い価値がつきます。こうして、ミョウバンを上手く効かせたウニの価値を生んでいるのです。”