Asakusa
雨降りの週末。子どもたちもサッカーの試合が中止となって、めずらしく父と子がともに過ごせる休日に。
一緒に観たい映画もなく、かといってゲーセンも空気が悪くて落ち着かないし、といろいろ考えた末、浅草に行くことにした。嵐山光三郎の道楽人生 東奔西走を読んで、国立の朝顔市に下駄を履いて行ってみたいとなんとなく思っていたのと、古くからの友人の奥さんの実家が浅草で履物店だったこともある。せっかく購入するのであれば、浅草 辻屋本店と決めていた。ついでに花やしきもあるし。ということで、子どもたちには、日本で現存最古の遊園地、くらいの予備知識だけ与えておいて出かけた。盛り上げても実際のセットアップとのギャップがあるはずなので。
軽く流すつもりの花やしき、雨で空いていたこともあり、子どもたちはけっこう盛り上がって、こちらは腹が空いてそろそろ退却と思っていたのに、まだまだ物足りないとの弁。そこを再入場の印を手首に押してもらって、なんとか抜け出した。
飲み屋には困らないエリアではあるが、週末の書き入れ時でもあるせいか、子供連れと分かると、あからさまに嫌な顔を見せて、予約で一杯だからと断られたりしながら、テキトーな店に転がり込んで、渇きを癒し、腹を満たすと、辻屋さんへ一目散。スタンダードな下駄を選んで、好みの鼻緒を挿げてもらう。職人さんは思ったより若くて、途中でトイレを借りたりしながら出来上がりを待つ。
んで、アンジェラスでお土産買って、銀座線から井の頭線、中央線と乗り継いで帰宅。贅沢な週末でした。
June 9, 2011 No Comments
book shop
戸を開けて、積み重なった本の匂いを嗅ぐ。駿河台の予備校に通っていた高校生だったときには、神保町の古本街をふらふらするのが好きだった、いや今でも好きだ。ひょっとすると、こんなことすら失われていく体験なのかもしれない・・というのは大げさだけど、私自身はすっかりご無沙汰しているのは間違いない。といっても懇意な店主と幻の本について談笑するとか、そんなわけなく、だいたいは店の外に置かれた10円とか100円とか、売り物じゃない値段を付けたいわゆるエサ箱を漁るのが常で、大江健三郎をコンプリートしたがるようなナイーブな高校生だったなあ。その後、南の島へ初めて旅行するときに持っていったのが「万延元年のフットボール」、分かりにくい小説を読んでいる自分が気に入っていたのかもしれない。彼がノーベル文学賞を受けたときには、その作品に対する興味はすっかり失われていたが。
子どものころは500円の図書券で額面未満の本を購入すると、現金でおつりをくれた。小学生だったアタシは駄菓子買いたいばかりに、何かの機会に手にした図書券で買ったのは岩波文庫の薄いやつ、エトルリヤの壷―他五編 (1971年) (岩波文庫)とか。ちとアマゾンで調べたら、いまは古本しかなくて、しかも1000円以上するのにびつくり。やはり、欲しいとき、見つけたときに買っておくのが吉なのだ。さて、オレのエトルリアはどこにしまってあるのか・・。
January 18, 2011 No Comments
town
何年ぶりかで六本木へ。歩いている人たちのかっこうがきれいに見えるのは気のせいか。なんだかみんなセレブみたいで落ち着かない町だね。その昔、10年前までこの辺で働いていた時、そんな風に感じることはなかったのは、周りを見る余裕がなかったせいだろう。犬の散歩のときと同じかっこうできらびやかな都会に足を踏み入れた自分にちょっぴり後悔。そう思わせるところがホントの都会たるゆえんなのか。武蔵小金井じゃ別に気にならないもんね、どんな格好してようと。もっと若けりゃ自分がどう見られているのか意識してしまうのも無理ない。きっとそれこそが若さなのだ。
行き帰りの電車の中でヘーゲル・大人のなりかたを読む。最近はいわゆる哲学とか精神分析だとか、思想に関する本をよく借りたり、買ったりしている。そのラインナップはこれまでと違って外堀から埋めるかたち。いままでは若気の至りというか、なんちゃって原典主義とでも言おうか、マルクスなら資本論、ヘーゲルなら精神現象学、カントなら実践理性批判だったのだけど、研究者でもないのにいきなり読んで分かるわけない、だいたいが挫折。それが仲正昌樹の教養主義復権論―本屋さんの学校2で、あーやっぱりそーなのねと納得。オレがさっぱり読めないのも当たり前だ。それが単なるワーディングの問題とは言わないが、T1ラインコードが「b8zs」とか言ってもフツーの人が理解できないのと同じ。
なので、それらを日本語に翻訳して説明してくれる本から入るのがいまの私にはちょうどよい。てか、よく考えればあたりまえだ。そういう意味で斉藤環の生き延びるためのラカンとか、仲正昌樹の今こそアーレントを読み直す、山形浩生の「意識」を語るなんて読んでいて楽しく、かつ分かりやすい。こういった日本語によるすぐれた翻訳、解説本を手に取るようになったきっかけは内田樹の日本の外国文学研究が滅びるときというブログ記事だった。「翻訳されても残るものが大事」と世界は終わらないに書いてあった気もする。”Lost in translation”じゃないのよ。
とはいえ、そういったいわば専門性の高い哲学、思想とは違って、インタビューとか雑誌記事などは原文に当たったほうがいい場合もある。昔から手元にあった片岡義男が訳した自分の生き方をさがしている人のためにには、どうもしっくりこないところがずっとあって、最近アマゾンからオリジナルGarcia: A Signpost To New Spaceを取り寄せてみた。やっぱりこれくらいだったら、そのまま英語で拾い読みするほうがいい。我が意を得たり、な言葉も見つかる。
There’s something that I listen to music for which …Neil Young has it, but Elton John doesn’t, for me. It’s well-executed and everything, it’s good music but it just has to do with how it makes me feel
April 10, 2010 No Comments
A dinner at Kanda
ラーメン あたみは神田駅のそばにある変わった店だ。忙しくて夕食を逃していたわたしが仕事帰りの道すがら、何か食べるものはないかと探していたところに飛び込んできたのが黄色い旗の「あたみ」。予定としてはガード下にある有名な卵料理の店、もしくはクイックな吉野家という感じだった。しかしラーメンも悪くない、と店先に出てるメニューを見てみると比較的安い値段で食べられることが分かったので、ちょっと奥まった入り口へと向かった。「夜はお酒飲めます」という但し書きが気になったが。
そして、はめ込みガラスの引き戸を開けると、そこはには仕事帰りのおじさんたちが焼酎を傾けながらラーメンをすする姿があった。当たり前か。しかし、ラーメンのメニューはあるのに、飲み物のメニューは店内を見回しても見つからない。あすも仕事だから飲む気もなかったので、とくに気にしなかったが、どこかで見たようなブランド焼酎の一升瓶が一番目立つところに並べてあり、焼酎が売りなことが分かる。
そして、わたしは野菜ラーメンをチョイス。650円。自家製麺にしては安い。そしてこのエリアには私が人生でもっともマズいと感じたラーメン屋もあったので、不安がないわけではなかったが、それはそれと腹をくくって待つ。主人は悠々とフライ返しを手にすると、使い込んだためか、はたまたそれがスタイルなのか先端が激しく反り返った金属部分を使って不器用な感じで野菜を炒めると、つぎは麺にかかった。
おーこれが自家製なのかと思うまもなくお湯に投入され、しばし待つこと3分くらい。しかし、まだ上げない。それからしばらく麺を慈しむようにお湯の中でかき混ぜ続けるオヤジ。あー失敗したか・・・という思いが頭を過ぎる。椎名誠の本を読んで、ラーメン屋に緊張感があってはいけないと書いてあったが、ここはそんな緊張感とは無縁な世界である。いつまでたっても麺をゆで続けるマスター。あれじゃグダグダ麺になっちゃう、と半分あきらめたころようやくスープを準備、満を持して麺を器に上げると先ほどの先端が反り返ったフライ返しでまたまた不器用に野菜を盛る。ここまでで私の期待値はかなり低くなっていた。
そしてようやく私の目の前にレンゲを添えられて登場。
スープをヒトすすり。悪くない。そして麺をほお張った次の瞬間、ムムム。こ、こ、これはいったい。どういうわけなのか。この腰はいったい。麺がウマイ。野菜も歯ごたえを残した絶妙の炒め具合。これはおいしい。あとはゆっくり味わいながら最後までいただいた。店のプレゼンテーションとこのラーメンの完成度。なかなか結びつかないと思う。夜23時までの営業は呑み助オリエンテッドな姿勢ながら、店の中にはラーメンのメニューのみというわけが少し分かった。ここはラーメン屋なのであって、けっして飲み屋ではない。あしたは酒を頼んでみよう。
July 2, 2009 No Comments
rainmaker
残念ながら雨になってしまった。実母がくじ引きで当てた日産スタジアムでのJ1横浜(Fマリノス)対大阪(ガンバ)のロイヤル・シートを頂戴して長男と行ってきた。ロイヤル・ゼリーみたいなものなのか。雨は防げるし、試合もとても見やすい、確かにロイヤルな感じかも。スタジアムに入って席に着くと客が少ないせいか、ビールを売り歩く人たちが巡ってくる回数が味スタに比べとても多く、これで快晴だったらと思わずにはいられなかった。いちおうなんちゃってFC東京サポーター、普段は味スタばかりなので、雰囲気の違いが楽しめて良かった。
ただ売店が少なく、売ってるスナック類も少なすぎ。あれだけビール売りがいるのにちょっとバランスに欠ける。あと天候の影響もあるかもしれないけど、メインスタンドのロイヤルシートっつうのはこんなものなのか、まったく盛り上がらない。味スタはそれほど大きくないので一体感を持ちやすいが、ここ(日産ス)はでかすぎるのだ。本日の入場者数25,610人は、この規模にあった観客数とはとてもいえない、まったくのスカスカ。同じ数が味スタに入ってたらけっこう盛り上がる数なのにだ。
実際、この巨大な施設の維持にいくらかかるのか知らないが、相当な金額だろう(とにかくデカイのだ)。これじゃあ日本のサッカー協会がホームゲームをセットアップして、少しでもその足しにしたくなるのも分かる気がする。しかしだ。先日行った埼玉スタジアムでは、同じ雨でもお客さんはたくさん入ってたし、ずっと盛り上がってたのをみてしまうと、クラブ側の努力が足りないのでは?と思わざるを得ない。
ただでさえ、フロントに問題あり、との印象が強いクラブだけに、中沢やマツ松田、山瀬などの選手がいなくなってしまったらどーすんだろ。大きすぎる箱と貧弱なクラブ経営術。アメリカではGMが破綻してしまうような経済状況なのに、日本はそんなに悪くないのか?GKのミスで自滅したFマリノス、そう遠くない将来にバランスを崩して破綻してしまう、そんなさびしいハナシを想像してしまった。
そーいえば家を出るのが遅くなってしまい、東京駅から新幹線のぞみ31号を使った。久しぶりに乗ったけど、相変わらず早くて快適だねえ。
June 29, 2009 No Comments






